マイルで世界一周するなら(2)部分的に特典航空券を利用

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今回は、豪華客船で大西洋を横断し、ところどころ飛行機の移動が必要な場合に、マイルの特典航空券を有効活用するプランを考えてみたいと思います。

前回、ユナイテッド航空のマイレージプラスに70,000マイル貯めて世界一周するプランを紹介しました(記事はこちら)。その続きです。

飛行機や船・鉄道を組み合わせて世界一周する!

「マイルで世界一周するなら(1)」で書いたプランは、ただ飛行機でヨーロッパと北米に行って帰ってくるだけですので、確かに飛行機で地球一周は出来るけど、世界一周というほどの大旅行ではない感じがします。

やはり世界一周というと、出来るだけ船や鉄道、バス、自動車、自転車、徒歩など自分の足が地面や海に着いた状態で地球を一周してみたいと思います。

全部船というのなら、ピースボート(格安)や飛鳥(豪華)に乗るという手もあります。

でも、自分で考えたルートで行かないと「旅」という感じがしない私なので、大西洋横断は豪華客船で、北米は鉄道やバスで、オーストラリアは一度乗ってみたいシドニーからパースまでの3泊4日の長距離列車で、というふうに、いろいろな交通手段を駆使して(自転車や徒歩は体力的に無理なので)旅してみたいです。

もちろん出費に関しては出来るだけ「得」をしたいです。LCCを使えば安く周ることは出来ますが、そうじゃなくて、ちょっとリッチな気分を味わえるものを思ったより安くとか、いつも使っているものを想像以上に安く済ませたいのです。

大陸間の移動で船に乗らない場合、どうしても飛行機を利用する必要がありますが、この場合、片道航空券が必要となります。

国際線の航空券は片道でも購入できる航空会社もあります(例えばニュージーランド航空、エミレーツ航空など)が、大体は正規運賃になってしまい途方に暮れるほど高い値段になります。

こういう時にマイルの特典航空券を利用するのが一番賢し気がします。私が長年愛用しているユナイテッド航空のマイレージプラスでは、片道の特典航空券でも、往復のちょうど半分のマイル数で利用可能になっています。それから調べてみると、英国航空(BA)のマイレージプログラム、「エグゼティブ・プログラム」も少ないマイルで特典航空券が利用できることがわかりました。

英国航空に乗る機会のある方なら、そのままマイルを貯めればいいですし、英国航空に乗る機会がない、という人でもお得にマイルを貯められるクレジットカードがあります。

例えば、アメリカン・エクスプレスのスカイ・トラベラー・プレミア・カードに2014/11/12までに入会すると、もれなく35,000ポイントもらえます。このカードは1ポイントを1マイルとして、提携の航空界社のマイレージポイントに換えられるようになっています。(提携航空会社は、英国航空、JAL、ANAなど24の航空会社。詳しいことは公式ホームページのこちらで)

例えば、成田からヘルシンキまで片道の特典航空券が25,000マイルで発券できます。ちなみに、羽田から千歳など飛行距離マイルが650以下の路線は往復たったの9,000マイルでOKです。

世界一周でマイルの特典航空券をところどころ使うなら、ユナイテッド航空のマイレージプラスと、英国航空のエグゼクティブクラブの組み合わせがあれば、私が行きたい場所はかなりカバーされそうです。

サンプルルート

さて、そのルートは、

日本〜ヨーロッパ〜北米〜南米〜オセアニア〜アジア〜日本で考えてみたいと思います。

*アフリカと南極は含めていません。

次に、各大陸間の移動方法と、大陸内の移動について考えてみます。

日本〜ヨーロッパ

日本からヨーロッパへの移動には、以下の3つがお得だと思います。

  • ユナイテッド航空マイレージプラスの特典航空券で発券(45,000マイル)
  • 英国航空エグゼクティブクラブの特典航空券で発券(ヘルシンキまで25,000マイル+燃料サーチャージ、パリまで30,000マイル+燃料サーチャージ)
  • エミレーツ航空で片道航空券購入(時期に寄りますが、燃料代込みで66,000円〜)

ヨーロッパ内周遊

ヨーロッパ内は、ユーレイルセレクトパス37,800円〜(26ヵ国の内好きな4ヵ国を選び、購入した日数分乗り放題になる)を購入し、好きな4つの国を周遊します。パリから入るなら、フランス、ドイツ、スイス、イタリアといった王道ルートを選ぶの良いですし、ヘルシンキから入って北欧4ヵ国周遊も良さそうです。

ヨーロッパをもっと周りたいなら、ユーレイルグローバルパス53,200円〜を購入すると良いです。

ヨーロッパ〜北米

ヨーロッパから北米への移動には、絶対に船を利用してみたいです。ロイヤルカリビアン社の大西洋横断クルーズは、他の路線と比較すると格段にお得な価格設定になっています。(多分、大西洋横断すると、復路の航空券が必要となり、片道航空券が通常だと高額なため、なかなか集客できないという理由だと思います。)

例えば、2015/10/30出発の15泊16日のクルーズは、バルセロナ出発〜マラガ〜ジブラルタル〜マディラ島〜バハマのナッソー〜フロリダのタンパ到着という行程で、一番安い部屋だと、2人で$1,650です。つまり、一人当たり9万円台。これは全ての食事が含まれている料金です。16日分の食事だけでもこの金額はすぐに元が取れると思います。

他にも、カナリヤ諸島に寄るルートや、カリブ海のセント・マーチンに寄るルートなどもあります。

*ロイヤルカリビアン社は需要と供給の関係で常に値段が変動するので出発間際だと安かったりすることもあります。逆に、今の値段が今後高くなることもあります。

船の旅は食事が含まれているだけでなく、プールやジャグジー、ジムや毎夜開催されるショーも無料なので、値段以上に満喫できると思います。

北米大陸横断

北米大陸は鉄道で東西を横断してみたいです。

アメリカのアムトラックでは、USAレイルパスという乗り放題チケットがあり、15日間のうち8回利用出来るもので389ドルからあります。

サンフランシスコからシカゴまでのカルフォルニアゼファー号や、シカゴからニューヨーク/ボストンを結ぶレイクショア・リミテッド号などの長距離列車に乗ってもいいですし、もう少し、短距離に分けて東西横断するのも良さそうです。

個人的には北米は、カナダを列車で東西横断してみたいです。

カナダの鉄道Via鉄道(Via鉄道日本語サイトはこちら)にも周遊パスがあります。21日間の間に7回エコノミークラスの乗車できるキャンレイル・パスで630カナダドルです。(ローシズンの価格。また、子供・ユース・シニア価格は567ドル)

ただ、途中下車した場合、2日に1本しか運行が無い路線もあるので、プランを立てるときに注意が必要です。

周遊券を購入せず、バンクーバーからトロントまでの4,466キロを4泊5日で走破するカナディアン号に乗車する手段もあります。寝台車でないとかなり辛いと思いますが。

サンフランシスコからニューヨークまではアムトラックで旅して、ニューヨークからはナイアガラの滝経由でカナダのトロントに入り、トロントからはVIa鉄道の周遊券でハリファクスまで旅するという壮大な北米大陸東西横断をしてみたいです。

北米〜南米

北米から南米への移動はユナイテッド航空のマイレージプラスの特典航空券を使うと30,000マイル(燃料サーチャージ不要)です。

南米周遊

南米はイグアスの滝、マチュピチュ、ナスカの地上絵と、行ってみたいところはたくさんあるのですが、治安面に少し不安があるのと、ブラジルはビザが必要なので個人旅行ではやや面倒(大使館に行ける人は自分で手配可能ですし、旅行会社に手数料を払って取ってもらうことは可能です)なので、チリとアルゼンチンをメインに旅行してみたいです。

特に、南部のパタゴニア地方に興味があります。椎名誠の「パタゴニア あるいは風とタンポポの物語り」を読んで以来、実際にどんなところなのかずっと興味があります。

パタゴニアこそ、その景色と雰囲気を味わうためには船の旅が適しているような気がします。ロイヤルカリビアン社の南米周遊14泊15日の旅では、アルゼンチンのブエノスアイレスを出航し、南米大陸を南部にぐるりとまわって、チリのバルパライソまで旅するもので2人部屋1人当たり代金が1,782ドルからあります。(ロイヤルカリビアン社のこのクルーズのサイトはこちら

14日間の全食事込みで20万円程度でこのエリアを旅できるのですからリーズナブルではないでしょうか。(ちなみに105平米のロイヤルスイートだと1人9000ドルです!!)

 南米〜オセアニア

南米からオセアニアの移動は特典旅行の場合、結構多くのマイルを必要とします。せっかくなので、チリからオセアニアに向かうなら、イースター島とタヒチに寄りたいものです。

英国航空エグゼクティブクラブの特典航空券だと、

  • チリのサンチアゴからイースター島まで12,500マイル(別途、燃料サーチャージが必要)
  • イースター島からタヒチまで12,500マイル(別途、燃料サーチャージが必要)

*ユナイテッド航空のマイレージプラス特典だとチリからオセアニアまでは50,000マイル必要

で行くことができます。

タヒチからニュージーランドまたはオーストラリアまでは、ユナイテッド航空のマイレージプラスの特典航空券で、22,500マイル(燃料サーチャージ不要)で行けます。

*不思議なことに、タヒチから日本までは、マイレージプラスの特典旅行では12,500マイルでOKです。

タヒチから直接日本に戻ってきたほうが安く済むのですが、せっかくの世界一周なんで、オセアニアも堪能したいところです。

オセアニア周遊

タヒチではタヒチ島だけでは本当のタヒチの良さがわからない(都会だし、白砂のビーチがない)ので、出来ればボラボラ島かランギロア島、時間がなければ船ですぐに行けるモーレア島に滞在したいところです。ランギロアには星野リゾートが2015年に開業するそうなので、どんなかんじなのか見てみたいですね。

ニュージーランドは一つの国に世界中の景色が詰まっていると言われるほど、周遊しやすく、そして見所の多い国だと思います。

車の運転が出来る方なら日本と同じ左側通行なので、レンタカーで周るのも良いですし、便は多くはありませんが、鉄道でオークランドから南島まで横断するのも絶景が楽しめます。

オーストラリアの周遊には、シドニーからパースまでの4,352キロを3泊4日で走行するインディアンパシフィック鉄道に乗ってみたいです。

オーストラリアは内陸部に都市がないので、アデレード以外で途中下車することはできませんが、途中の駅で停車して周辺を観光することができます。

ちなみに、このインディアンパシフィック鉄道は、追加料金で車両を貸し切ることができます。ベッドのあるタイプの車両だと、シドニー〜パース間で約15,000豪ドル 〜です。6名利用出来るので、一人当たり2,500豪ドル(約24万円)ですが、鉄道好きのグループなら十分価値があるのではないでしょうか?私もお金に余裕があれば家族で貸し切って乗ってみたいです。

オセアニア〜アジア

オセアニアからアジアの移動は、飛行機でも良いのですが、ここも敢えて船の旅がしてみたいです。

ロイヤルカリビアン社のパース(フリーマントル港出港)からプーケット、ランカウイ、ペナン島を巡ってシンガポールに着く11泊のクルーズで、2人部屋利用時の一人当たり代金は1,500ドルからあります。(全食事付き)

他に逆ルートではありますが、香港からブリスベンまでのクルーズなどもあるので、時期を考えていろいろ組み合わせてみるのも面白いですね。

アジア〜日本

世界一周の最終フライトですが、シンガポールから日本までは、ユナイテッド航空のマイレージプラス特典旅行で22,500マイルです。

なぜかオセアニアと同じマイル数必要なので、アジアに寄らずに帰ってくるほうがいいのかもしれません。アジア旅行は週末利用でもたくさん行けますから。

まとめ

まとめてみると、この世界一周プランに必要なマイル数は、

ユナイテッド航空マイレージプラスだけの場合、

  • 日本〜ヨーロッパが45,000マイル、北米〜南米が30,000マイル、南米〜オセアニアが50,000マイル、オセアニアまたはシンガポールから日本が22,500マイルでトータル147,500マイル必要です。
  • 船の利用代金がこれ以外に、ヨーロッパから北米まで約10万円、オセアニアからアジアまで約17万円必要です。

英国航空のエグゼクティブクラブのマイルと組み合わせると、

  • 日本〜ヨーロッパ間25,000マイル、チリ〜イースター島〜タヒチ25,000マイルでエグゼクティブクラブのマイルが50,000マイル(別途、燃料サーチャージ必要)と、北米〜南米30,000マイル、タヒチ〜オセアニア22,500マイルで、マイレージプラスのマイルが52,500マイル必要です。

普通にマイルで世界一周航空券を発券するともっとたくさんのマイルが必要になるので、これは結構お得だと思います。船の旅をたくさん組み込んで飛行機を減らすのも、食費が含まれていることを考えるとリーズナブルだと思います。

それから、今の時代、往復航空券が安いので大陸間の移動をしないで、各大陸ごとに日本に帰ってくるほうがリーズナブルかもしれません。荷物の心配も減りますし。そう考えると飛行機での世界一周旅行ってどういう意味があるのかな、という気もしてくるこの頃です。時差ぼけが少ないというメリットは大きいと思いますが。

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